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生産技術エンジニアの仕事内容|年収例や資格・将来性についても解説

生産技術エンジニアは、製造業において安心・安全な製品を大量に生産する体制を整える重要な仕事です。あらゆる生産工程に携われるので、エンジニアとしてのスキルアップが期待できる上に、工場のデジタル化を促進する面でも欠かせない存在です。

今回は、生産技術エンジニアの詳しい仕事内容や年収例について解説します。また、取得すると役立つ資格や将来性についてもお伝えしますので、最後まで読んでみてください。

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生産技術エンジニアとは|製造技術との違い

生産技術エンジニアとは、良質な製品を大量に生産する仕組みを考えて実行する仕事です。設計部門が設計した部品や製品を量産するにあたって、必要な手順・設備・人員などを踏まえた計画を立てます。
安全かつ効率的に、あまりコストをかけず量産できる体制が求められます。

たとえば、車両製造に携わる生産技術エンジニアの場合、自動車のボディや内装、バッテリーといった車両の部品を組み立てる生産ラインの立ち上げや、改善業務を担うことが多いでしょう。

製品の製造に携わる製造技術との違いは、以下の通りです。

  • 生産技術:製品を効率良く量産する体制を構築する
  • 製造技術:効率良く製品を製造する体制を構築する

生産技術は高品質な製品を効率的に量産するため、人員配置や作業方法の考案なども含めて生産ラインを全体的に管理します。
一方、製造技術は効率的かつ安全に1つの製品を製造することが主な仕事です。製造の手順・方法・使用する素材などを決定し、製造設備の不具合対応も行います。

生産技術エンジニアの仕事内容

生産技術エンジニアの具体的な仕事内容を、3つの工程に分けて解説します。

  1. 工程設計
  2. 設備やロボットの導入・立ち上げ
  3. 工程改善

仕事の流れを知っておくと、実際に働くイメージがつかめるはずです。

1. 工程設計

まず、部品や製品の量産に必要な生産ラインを検討し、設計します。生産における組み立て・加工・搬送・検査などの工程をどのように配置するかを決定します。

生産に使用する設備やロボットの選定、治工具の設計なども仕事です。性能・価格・メンテナンスのしやすさなどを比較して、最適な設備を選びます。納期に対する予算やスケジュール管理も必要です。

2. 設備やロボットの導入・立ち上げ

導入した設備やロボットの稼働テストを行います。映像やデータを確認しながら加工手順や治工具の設計を見直し、品質や効率の向上を目指します。

生産ラインに携わる従業員の作業環境を整えるのも重要な仕事です。現場で従業員にヒアリングしながら、作業をスムーズに行うための人員配置や作業導線を考えます。
製造現場の従業員を始めとして、設計部門、生産ラインの担当者などさまざまな人と連携する仕事のため、コミュニケーション能力がある人は活躍できるでしょう。

3. 工程改善

量産体制を立ち上げた後も、課題に応じて生産ラインの改善が必要です。製品の品質維持のため、必要に応じて新たな設備を導入したり、定期的にメンテナンスを行ったりします。
生産工程で抱える課題によっては短期間で解決するのが難しく、海外の工場を担当する場合は長期間に渡る赴任が必要となるケースもあります。

生産技術エンジニアの現状

生産技術エンジニアが活躍する製造業界は、2021年の時点で国内GDPの約2割*1を占めています。生産技術を始めとして製造に携わるエンジニアは日本経済を支える中心的な役割を担っており、安心安全な製品の生産になくてはならない存在です。

しかし、需要はあるものの製造業の多くの企業は人手不足という課題を抱えています。全産業に占める製造業の就業者の割合は2002年の19.0%*2から年々減少しており、2022年は15.5%*3となっています。

2002年は31.4%*4だった34歳以下の製造就業者の割合も、2022年の時点で24.4%*5と減少傾向にあり、製造人口の高齢化による技術の後継者不足も深刻です。
このような背景もあり、製造の根幹である生産ライン管理に従事できる生産技術エンジニアは貴重な存在と言えます。

近年は、業務の効率化や人材不足解消を目指し、工場にAIやIoTなどの先端技術を導入して自動化に取り組む企業も増えています。

※参照:
*1)経済産業省「2023年版ものづくり白書(第1章 業況/第1節 製造業の業績動向)」2P
*2,*3)経済産業省「2023年版ものづくり白書(第2章 就業動向と人材確保・育成/第1節 ものづくり人材の雇用と就業動向)」42P
*4,*5)経済産業省「2023年版ものづくり白書(第2章 就業動向と人材確保・育成/第1節 ものづくり人材の雇用と就業動向)」43P

生産技術エンジニアの将来性

生産技術エンジニアは将来性ある仕事と言えます。技術革新によるスマートファクトリーやDXの促進を見越して、今後も需要が高まると予想されるためです。

自動化が進むと人間の仕事が奪われるのではという声もありますが、活用することでさらなる効率の向上が期待できます。たとえば、一定のルールに基づいた単調作業やデータ分析はAIに任せ、アイデア出しや複雑な判断が必要な作業は人間が行うなど、適材適所の分業が進むと予想されます。

しかし、自動化にあたっての懸念は、DXを行う上で重要なビッグデータの活用や分析ができる人材が不足している点です。DX促進の課題として、大企業・中小企業ともに6割近く*6が「データ連携に必要なスキルを持つ人材の欠如」を挙げています。

今後は生産技術の経験を活かし、AIやIoTなどを取り入れて生産工程の自動化・効率化を進められるエンジニアが重宝されるでしょう。長く活躍したいエンジニアは、最新技術の知識やスキルを積極的に身に付けていく必要があります。

※参照:
*6)経済産業省「2023年版ものづくり白書(第5章 製造業を取り巻く環境の変化/第2節 DXに関する各国の取組状況と我が国における課題」162P

生産技術エンジニアの年収例

生産技術エンジニアとして勤務するビーネックステクノロジーズの年収例を3つ紹介します。

年収例内訳経験年数
651万円月給43万+残業手当
+賞与年2回
26年
604万円月給40万+残業手当
+賞与年2回
22年
467万円月給30万+残業手当
+賞与年2回
10年
※残業11時間分を含みます
※経験は技術経験
※上記年収例は一例であり経験やスキルにより異なります

生産技術の知見を活かして業務の幅を広げたり、需要のあるスキルを身に付けたりすることで、さらに年収が上がる可能性があります。

生産技術エンジニアに向いている人

生産技術エンジニアに向いている人の特徴は、主に以下4つです。

  • 課題解決能力がある人
  • 効率的に物事を進められる人
  • コミュニケーション能力がある人
  • モノづくりが好きな人

上記の特徴に当てはまる人は、長く活躍し続けるエンジニアになれるでしょう。

課題解決能力がある人

生産技術エンジニアに必須なのは、製造現場における課題を解決する力です。生産ラインの体制や稼働率は、会社の経営状況、市場や取引先の動向によって大きな影響を受けます。

設計担当のエンジニアや生産ラインの従業員など多くの人が関わるため、人的要因のトラブルが発生することもあります。状況に応じて柔軟に目の前の課題を解決できる力が必要です。

課題解決能力を養うには、日々の勉強が欠かせません。専門誌やニュースから業界の最新情報を入手したり、他社の施策を研究したり、業務改善でPDCAサイクルを回すために役立つ知見を多くもっておくことが大切です。

効率的に物事を進められる人

生産技術エンジニアは、生産の課題を発見して効率化を図るのが仕事です。効率良く業務を進めるには、固定概念にとらわれない柔軟な発想力や、効率化に役立ちそうな新しい知識やツールを取り入れる姿勢が必要です。
プライベートでも効率的に動くことを意識している人に向いています。

コミュニケーション能力がある人

生産技術エンジニアは、設計・製造のエンジニアと現場の従業員のパイプ役と言えます。多くの人と連携して仕事を進めるには、コミュニケーション能力が欠かせません。

企業によっては、材料の仕入れ先といった社外の人ともやり取りをする機会があります。関係者とのコミュニケーションを大事にし、さまざまな意見を取り入れて業務に活かせる人が向いています。

モノづくりが好きな人

生産技術エンジニアはモノづくりの仕組みを構築する仕事なので、モノづくりが好きな人にも向いています。
ある1つの製品・工程だけでなく、生産に関わるさまざまな工程に携わることができ、時には工場の立ち上げから関わることもあります。モノづくりの経験値を幅広く増やせる点は魅力と言えるでしょう。

好きなことは情熱をもって取り組めるので、仕事に対する成長意識も自然と身に付きます。

生産技術エンジニアに役立つ資格

生産技術エンジニアに役立つ資格を4つ紹介します。

  • 生産技術者マネジメント資格
  • CAD利用技術者試験
  • 機械保全技能士
  • 品質管理検定(QC検定)

実践的な知識やスキルがあると証明できるため、転職活動でも有利に働く可能性があります。

生産技術者マネジメント資格

生産技術者マネジメント資格(CPE資格)は、生産技術に関するマネジメント能力を証明する試験です。

試験結果は分野別にフィードバックされるため、個人のマネジメントスキルが詳しく可視化できます。大手メーカーの中には、社員に取得を推奨している企業もあります。

レベル受験資格/対象者試験内容
CPE-B級5~10年程度の生産技術経験者
受験資格は不問
CPE認定テキスト「生産技術者マネジメントガイド」に準拠。
  • 生産戦略ガイド:15%
  • 知識ガイド:85%
    第1部 生産プロセスの設計・改善
    第2部 量産工場の維持・改善 
    第3部 開発設計部門との連携
CPE-A級CPE-B級資格保有者
(10年以上の生産技術経験者を想定)
CPE認定テキスト「生産技術者マネジメントガイド」に準拠。
  • 生産戦略ガイド
  • 知識ガイド
    第1部 生産プロセスの設計・改善
    第2部 量産工場の維持・改善
    第3部 開発設計部門との連携
※参照:生産技術者マネジメント資格(CPE資格)

 

試験問題はCPE認定テキストの「生産技術者マネジメントガイド」に準拠して出題されるため、この本で勉強するのがおすすめです。

CAD利用技術者試験

CAD利用技術者試験は、CADに関する知識や作図スキルを測定する試験です。生産ラインの設計、製品や設備の寸法確認などではCADで図面を確認します。

CADはあらゆる業界で使用されているため、転職活動においても基本的な作図スキルが身に付いている証明となります。

レベル対象者試験内容
2次元CAD利用技術者試験
(1級・2級・基礎)
1級2級有資格者公式ガイドブックに準拠。
※機械/建築/トレースから分野を選択
  • CAD/製図/平面図などに関する基礎知識
  • 実技試験
2級・基礎不問公式ガイドブックに準拠。
  • CAD/製図/平面図などに関する基礎知識
3次元CAD利用技術者試験
(1級・準1級・2級)
1級準1級または2級有資格者公式ガイドブックに準拠。
  • CAD操作/二次元図面からの作図
  • モデリング作成
準1級2級有資格者公式ガイドブックに準拠。
  • CAD操作/二次元図面からの作図
2級不問公式ガイドブックに準拠。
  • CAD/モデリング/ネットワークなどに関する基礎知識
※参照:CAD利用技術者試験

筆記試験は公式ガイドブックに準拠した形式で出題されるため、入手して勉強しておくとよいでしょう。

機械保全技能士

機械保全技能検定は、設備のメンテナンス業務に関わる知識や技術の取得を証明できる国家資格です。特級を除く各レベルでは、機械系保全作業・電気系保全作業・設備診断作業の3種類から分野を選択します。
学科試験と実務経験両方に合格すると「技能士」を称することができます。

レベル対象者試験内容
特級1級合格後5年以上の実務経験
  • 工程管理/品質管理/原価管理/安全衛生管理/作業指導などの知識
  • 計画立案、管理業務に関する実技試験
1級実務経験7年以上
  • 機械/電気/安全衛生などの一般知識
  • 機械系保全作業/電気系保全作業/設備診断作業の各選択分野に関する知識
  • 選択分野に関する実技試験
2級実務経験2年以上
3級不問
※参照:機械保全技能検定

検定の公式サイトでは過去3年間の試験問題が公開されているので、確認して傾向をつかんでおきましょう。

品質管理検定(QC検定)

品質管理検定は、品質管理や品質改善に関する知識を測定する試験です。個人の業務で求められるスキルによってレベルが分かれています。

品質管理に関する実践的な知識を体系的に身に付けられます。各級とも受験資格は必要ないため、自分に合ったレベルに挑戦しましょう。

レベル対象者試験内容
1級/準1級部門横断の品質問題解決をリードできるスタッフ、指導的立場の品質技術者など
  • 品質管理の手法、実践全般
  • 品質管理周辺の手法や品質管理周辺の活動としてトピック的事柄の基礎知識
  • 2~4級の試験範囲
2級自部門の品質問題解決をリードできるスタッフ、品質に関わる部署の管理職・スタッフなど
  • QC七つ道具等を含む統計的な手法の活用や実践のための知識
  • 確率分布、検定・推定、相関分析・回帰分析、実験計画法、抜取検査、信頼性工学、品質機能展開、統計的プロセス管理などの基礎知識
  • 3~4級の試験範囲
3級業種・業態に関わらず自分たちの職場の問題解決を行う全社員、品質管理を学ぶ学生など
  • データの取り方やまとめ方の基本とQC七つ道具の利用
  • 新QC七つ道具の基本、QC的ものの見方・考え方、管理と改善の進め方、品質、プロセス管理、問題解決、検査と試験、標準化などの基礎知識
  • 4級の試験範囲
4級初めて品質管理を学ぶ人や新入社員、学生など「品質管理検定4級用テキスト」に準拠。
  • 品質管理、管理、改善、工程、検査、標準・標準化、データ、QC七つ道具、企業活動の基本などの基礎知識
※参照:日本規格協会グループ

検定主催の日本規格協会グループは、各レベルのさまざまな参考書や過去問題集を発行しています。自分に合いそうな書籍を選んで勉強しておきましょう。

生産技術エンジニアに転職するには

生産技術エンジニアに転職する場合、中途採用では経験者が優遇されます。未経験者は新卒で採用されるのが一般的ですが、人材不足を背景に未経験者を中途採用する企業も多くあります。
求められるスキルは企業によりますが、以下を中心にアピールするのがおすすめです。

  • 業務で培ったスキル(課題解決能力など)
  • マネジメントスキル
  • 関連資格 など

実践で身に付けた課題解決能力や生産ラインのマネジメント経験は、他の企業でも活かせるスキルです。転職活動では、上記とあわせて今後のキャリアプランや挑戦したい仕事を伝え、将来を見据えた成長意識があることを採用担当者に印象付けましょう。

経験やスキルにあまり自信がない場合は、生産技術にも活かせる以下の経験をアピールするのがおすすめです。

  • プロジェクトの管理進行
  • 人材育成
  • データをもとに課題を解決した経験 など

生産技術エンジニアは、安心・安全なモノづくりに欠かせない仕事

日常生活や仕事に必要なあらゆる製品を大量に生産して消費者に届けるには、生産技術エンジニアの存在が欠かせません。生産技術エンジニアは、安全・効率・コスト削減を意識して生産体制を整える一方、設計エンジニアや現場の従業員など多くの人と連携して生産ラインを稼働させる必要があります。
今後工場の自動化が進んでも、最新技術を取り入れたマネジメントスキルがあれば長く活躍できるでしょう。

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