「弱みは強みに変えられる」。その確信が実現してくれた、エンジニアとしての大きなやりがい。
半導体製造装置メーカー勤務
入社11年目
髙森 岳人 Takehito Takamori
半導体製造装置メーカーで装置の組み立て業務を経て、2015年に入社。現在は生産技術エンジニアとして、半導体洗浄装置の製造における品質改善に取り組む。2025年度の技術社員表彰でMVE(最優秀エンジニア賞)を受賞。
※2025年10月時点
|職人仕事への憧れが、エンジニアとしてのキャリアの原点。
エンジニアとしての最初のキャリアは、高校卒業後に就職した産業用装置メーカー。半導体製造装置の組み立て業務に携わりました。将来像が明確にはならない中での選択でしたが、職人としての仕事にあこがれをもっていたことが、エンジニア職を志したきっかけです。テレビや漫画で目にしていた、専門家としての仕事ぶりに「1つの道を極めるってかっこいい」そう思っていました。

実際に働いてから、初めてものづくりや先端技術のすごさに目覚めました。特に半導体は、肉眼で見えないほどの大きさの製品の中に、先端技術が集約されていること。
そしてそれが生活のいたるところで重要な役割を果たしていることを知った時、「自分はすごい世界にいるんだ」と感動しましたね。
こうした経験を踏まえて、さらにさまざまな先端技術について知りたい、仕事にしてみたいと考えていたところに、幅広い業界や職種のプロジェクトをもつ当社と出会ったのが、入社のきっかけになりました。入社後10年が経ちますが、やはり半導体の奥深さは格別で、今も同じ業界で働いています。
|コンプレックスを努力と発想で、改善に結び付ける面白さ。
当社では、半導体製造装置メーカーで洗浄装置の製造に関わってきました。半導体チップはスマホをはじめあらゆる電気製品に使われていますが、髪の毛の1万分の1ほどの電子回路で構成される精密部品。わずかなホコリであっても性能に大きな影響を与えてしまいます。そのために、半導体の微細な汚れを除去する洗浄装置は、半導体産業には欠かせません。
1年目は装置の組み立て、2年目からは作業リーダーとして、工程管理や新人教育を任されるように。担当する工程が増えるごとにメンバーも増え、4年目には50人のチームのリーダーになりました。5年目以降は工場全体の品質管理に携わるように。10年目の現在は、生産技術エンジニアとして半導体の製造を効率的に行うための業務を担当しています。
今担当しているのは、不良品の原因究明や設備の修理、部品管理などさまざま。「何でも屋」とも言える業務なんですが、特に改善業務には力を入れています。生産効率や品質の向上、コスト削減を目的として、生産ラインや製造プロセスの課題の抽出から対策立案、課題の解決までを行っています。たとえば、業務効率化を目的としたチャットボットアプリを開発・導入したり、工具管理に使う緩衝材をレゴブロックに変更し、異物混入防止とコスト削減を実現したりしてきました。
実は私自身とても手先が不器用で、作業にとても苦労してきたんです。1年目は失敗続きで周りに迷惑をかけることもしばしば。仕事をもっと早く正確にできるようになりたいという思いから、ミスの原因を探して対策を考え、実践してはまた改善するという、ミスを防ぐ工夫が習慣になっていきました。この経験が、改善業務が大切だと感じるようになったきっかけでした。
ある時、配管作業中にどうしても管を傷つけてしまうことがあり、その対策として管を保護する治具を作ったところ、工場全体に採用されたんです。工夫したことが、自分だけでなく周囲のメンバーの役に立ったことは、大きなモチベーションになりました。これをきっかとして、提案した改善案が採用されることが増えていきました。提案するからには品質管理をきちんとしっかり学びたいと、QC検定2級・3級も取得。今はAIも活用しながら、改善案を発信しています。
不器用な自分の経験が、新しい改善につながる。そう発見できたことで、コンプレックスを強みに変えられたんです。エンジニアの仕事が、ますます面白くなりましたね。

|成長の原動力は、「喜ばれるようなエンジニアになりたい」の思い。
リーダーになってからは、この仕事をイチから学ぼうと、リーダー論や組織論の本を読んでいきました。またこれまでに出会ったリーダーを真似ながら、少しずつ前に進んできました。今は「自分がどれだけ評価されるか」ではなく、「どれだけ価値を与えられるか」を大切にしながら行動しています。
自分がここまで頑張ってこられたのは、素晴らしい先輩にたくさん出会えたから。どうすればもっと良い装置になるか本気で考え、それを楽しんでいる先輩。どんな時もチームを第一に考える先輩。その姿はもう本当にまぶしかったですね。「自分もあんなエンジニアなりたい」「成果を出してみんなに喜んでもらいたい」。そう思い続けたことが、成長につながったんだと思います。
優秀な人は成長をとめないものだと思っていて、今も先輩との距離は一向に縮まらないな、というのが正直な感想ですが、これからは追うだけでなく、チャレンジする自分から何かを感じ取ってもらい、尊敬できる先輩だと思ってもらえるようなエンジニアを目指していきたいですね。
取材日2025.9.5
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